この12月から社内の有志メンバーで『 リーン開発の現場』読書会を始めたので、その経緯や読書会の様子を紹介させていただきます。

リーン開発の現場

開催までの経緯

弊社では今年からスクラムを導入しています。といっても社外からアジャイルコーチを招いたとかではなく、スクラムマスター研修を受講した私が手探りで一部のプロダクト開発に適用しているという状態。これ自体は問題ではありませんが、より開発を円滑にするためにはメンバーひとりひとりにスクラムの知識やファシリテーションスキルを身につけてほしいと考えるようになりました。

研修などで知識を身につけてもらってもよいのですが、それよりもアジャイル関連書籍の読書会・ディスカッションをした方が効果的ではないかと考えたことが開催のきっかけです。

『リーン開発の現場』を選んだ理由

他に『 アジャイルサムライ』や『 組織パターン』が候補に挙がりましたが、『リーン開発の現場』では開発現場での実例が写真を交えて紹介されているのでイメージしやすく、ディスカッションが盛り上がるのではないか?と考え選択しました。

まだ新しい本で、読んでいる人が少なかったことも理由のひとつです。

進め方

読書会の進め方は私がお世話になっている アジャイルサムライ 横浜道場 を参考にしつつ、以下のようにしてみました。

  • イントロダクション
  • チーム分け
  • 輪読 & ディスカッション1
  • 休憩
  • 輪読 & ディスカッション2
  • 休憩
  • 各チームでディスカッションした内容の発表と質疑応答
  • ふりかえり(KPT)

チーム分けは「誕生日順に並んで番号1,2!」といったお題をその場で出し、ちょっとしたアイスブレイクとしています。そして2チームに分かれて輪読とディスカッション。細かな進め方はチームに任せ、事前に読んで気になった箇所などについてメンバー同士で意見交換してもらいます。

それを2回繰り返し、その後お互いのチームで話した内容の発表と質疑応答。これは何かしらのアウトプットを出さなくてはいけないという緊張感を生むためです。

参加メンバーから寄せられた意見など

メンバーからは「ただ読むだけではなく意見交換することで理解が深まる」といった読書会についての感想や、「別チームでの朝会の進め方やタスクボードの使い方、意図を聞けて参考になった」という日々の開発と絡めたもの、「エンジニアだけでなくデザイナーやディレクターにも参加してほしい」といった意見まで寄せられました。

業務時間外なので任意参加としていますが、ほとんどのエンジニアが参加してくれているところも主催者としては喜ばしいことです。

発表の様子

まとめ

まだ開催回数は2回ですが、この読書会を通じて私たちは以下の手応えを感じています。

  • この本が伝えている現場の事例を参考に、自分たちのやり方を見直す機会を得られていること
  • 社内のチームを横断した意見交換・情報共有の場として、普段はそれほど会話しないようなメンバーとのコミュニケーション機会になっていること
  • 自分たちの現場をより良くしようというポジティブなディスカッションを通じて、チームとしての一体感を感じられているということ

これらの収穫は弊社の状況によるもので、この本が持つ普遍的な効果ではないかもしれません。ですが「どうしたら自分たちの現場をより良くしていけるだろうか?」という考えを引き出してくれる良書であると感じています。

ぜひ皆さんも身近にいる人と一緒に読むことで、現場を変えるヒントや勇気をもらってみてはいかがでしょうか。

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